二次小説【ドラえもん】~「結婚前夜」~

「結婚前夜」

作・ with you..



明日が結婚式と言う日の夜、静香は家族との夕食を終えると部屋に戻ってきた。

パパ、今までありがとう……

夕飯の後に言おうと思っていたのにどうしても言い出せなかった。

きっとパパは泣いてしまう。
そしたら私も泣いてしまう。

静香は滲む涙を指先で拭うとスマホを手に取った。


---やあ、静香ちゃん。

「のび太さん」

--どうしたの?

静香の声の些細な変化にのび太は気付き、声のトーンを落とした。

「のび太さん。私、おかしいの。幸せなのに涙が出るの」

--静香ちゃん。

「明日の結婚式が楽しみなのに、パパの顔が見れないの」

--静香ちゃん。ぼくは静香ちゃんをお父さんからもらおうなんて思ってないよ。だって静香ちゃんは静香ちゃんだからね。

(私は私、私は私、私は私…)

静香は心の中で何度も唱えてみた。

「のび太さん、ありがとう」

静香は自分の胸に手を当てた。
胸に温かな安堵感が広がって行く。

私は明日には「野比静香」になるけど、パパの娘であることに変わりはないから……



--翌朝--


先に式場入りするために静香が支度をして家を出ようと玄関で靴を履いていると、奥から父親が見送りに出てきた。

「後で行くからな」

静香は靴を履き終えてバッグを持ち直すと

「行ってきます。パパ、これからもよろしくね」

晴れやかな笑顔で言った。

「もちろんさ、静香。さぁ、行ってきなさい」

「はい!」

静香は玄関を開け外に出ると、のび太が待つ式場へと軽やかな足取りで向かったのだった。




--完--



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