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二次小説【アンとドラ】~「声の記憶」~

「声の記憶」

作・めろんぱんだ



縁あって「虹の国」を探す旅に出たアンとドラだったが最近、ドラにどうも元気がない。

気になっていたアンは、思い切って尋ねてみた。


「あの、ドラ君、何か悩みでもあるんですか?」


するとドラは、無言で首を左右に振った後、意を決したのかようやく口を開いた。


「悩みというか……哀しいんだ。 実のお母さんとも思っていた人が、僕を忘れてしまったんで」

「えっ……だって君は“未来の世界の猫型ロボット”ですよね? そんな君のお母さんって……」

「実は僕は一度声変わりをしてるんだ。前に僕の言葉を伝えてくれていた人がもう今は……僕だけでなく、周りのいろいろなことを忘れてしまっていて」

「ああ、そういえばニュースになっていましたね。 最近、長年連れ添っていた人も天に召されたとか……」

「うん、最近では親だと思うようになっていたらしいんだけど」

ドラは、流れ落ちてくる涙を隠そうとしてか、空を仰いで言った。


そんなドラに掛けるべき言葉を思案していた様子のアンだったが、言葉が見つかると、打って変わって優しく微笑みを浮かべ、口を開いた。


「でも、ドラ君」

「なんだい、アン君?」

「若い人たちはともかく、昔から君を知っている人たちは皆、声変わりする前の声を聴けば、きっと一声で君だって判るでしょう。大勢の人たちの声の記憶にしっかりと残っていると思いますよ」


アンの言葉で、ドラの顔に少しだけ生気が戻ってきた。


「そうかな」

「そうだと思っています。それに」

「それに、何?」

「君の“お母さん”は、まっさらな心に戻って、今きっと、天に召された“(義理の?)お父さん”と楽しくお話ししているんじゃないでしょうか」

「そうかも……ね。そう思うようにするよ」

 
アンがドラの肩をポンと叩くと、ドラは力弱く微笑み返した。

そうして二人はまた、足並みをそろえて「虹の国」への旅を続けるのだった。





――了――


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No title

with you..さま

お手数をおかけいたしました。
訂正してくださって、ありがとうございます。

他の方の投稿やwith you..さんの
小説論も楽しみにしています。^^

めろんぱんだ様

訂正致しました。
いつもご投稿ありがとうございます。

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