二次小説【ドラえもん】~虹の彼方に<静香、二次作家への道>11~

「~虹の彼方に<静香、二次作家への道>11~」

作・Crescent(瑞月)




紫が「竪琴」と言う管理人名で『竪琴の調べ』を立ち上げた後も、静香と紫の付き合いは続いていた。

紫からは静香のブログに「紫」の名でコメントが入り、メールでのやり取りもする。

ある時、メールの中でドラマのヒーローの「髪」について話したことがあり、静香は

【私のイメージでは、彼の髪は、硬すぎず柔らかすぎず、素直な髪質なんじゃないかと思うんです】

こう書いた。

すると、後日、アップされた「竪琴の調べ」の考察記事に

『・・・彼の髪は、硬すぎず柔らかすぎず、素直な髪質なのではないかと言うのが、管理人の考えです』

とあった。

(これって、私がメールで書いたことだわ・・)

記事を読んだ静香は驚き、心の中に苦みが走った。

そして、もう一つ静香は気になったのは、紫が自身のことをブログ上で「管理人」と呼んでいることである。

実は、静香もブログ上で自分のことを「管理人」と呼んでいた。

それはブログ開設時に、考えて決めたことだった。

静香には、とにかくドラマ一色のブログにしたいと言う思いがあった。

そのために決めたことは、なるべく自分(個)を出さずにいようと言う事で、それには自分のことを「私」と呼ぶよりも「管理人」と呼ぶ方が相応しいように思ったのだ。

だから、静香はブログで考察記事を書く時は

『私はそう思います』

ではなく

『管理人はそう思います』

と書いていた。

紫がそう書いていることも、もちろん偶然だとは思う。

自分のことを「管理人」と呼んでいるブログはたくさんある。

人に言えば、「気にし過ぎ」と笑い飛ばされるくらいのことだろう。

そう思う側から、やりきれないざらりとした思いが静香の心に広がって行く。

静香はたくさんの他の人のブログを見るうち、ブログにはそれぞれにカラーと呼べるものがあることに気が付いていた。

かっちりと固めな文章の、テレビに例えて言うならNHKのようなブログ。

ざっくばらんでフレンドリーなブログ。

静かで落ち着いた雰囲気のブログ。

カラー、スタイル、テイスト。

そんな言葉で表せられるような、それぞれのブログの特徴と言えるもの。

それらを決定づけるものは、やはり文章であり、管理人が自分のことを「私」と一人称で呼ぶのか、または呼ばないで他の呼び方をしていたり、そもそもその表現を巧みに避けていたり───

それがブログの印象を左右している、と静香は思っていた。

静香が紫のブログを最初に見た時に

(なんか私のブログに似てる・・)

と思ったのは、「カラー」が似ている、と思ったのだろう、と静香は今さらながら気付いた。

そしてそれは紫が記事の中で自分のことを「管理人」と呼んでいることにも大きく関係しているのだろうと思った。

髪の話のことも、紫からの返信の中で

【そうですよね、私もそう思います】

と書いてあった。

だから、ヒーローの髪質については、元から共通認識があったのだろうとは思う。

だけど───

(もしも私だったら、この記事を上げる時『少し前、紫さんとメールでもお話したのですが』と一言、書き加えるのに・・・)

それは静香に取っての、ひとつの「筋の通し方」だった。

仮にもネット上で何かを公表するのであれば、そのソース(情報源)を明確にしておきたいと言う思いがある。

だから、もし誰かとの会話の中で思い付いたネタがあれば、本人にも記事にしていいかの了解を取り、記事上でもそのことを書いていた。

静香とのやり取りは「紫」で行い、ブログは「竪琴」の名前でアップする。

紫に自覚があるのかないのかは分からないけれど、どこか静香のブログとカラーの似た紫のブログ。

「紫」が「竪琴」であると知っているのは静香だけ。

(紫さん、何だか・・・ズルいわ・・)

(ううん、こんな風に思う私がおかしいのかも知れない・・)

静香はパソコンの前でため息を吐いた。





~続く~


瑞月です。
応援コメント、ありがとうございます。
ありちゃんさんも、静香ちゃんへの応援のお言葉をありがとうございます。
with you..さん、更新作業、いつもありがとうございます。

こうして書いていると、普段は静まっている苦い思いが甦ってきて、心がざわついてきます。
でも、書くと決めたから書きます。
最後までお付き合いいただき事の顛末まで見守っていただけたら幸いです。


-----------

Crescent(瑞月)氏に盛大なる拍手を!

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匿名希望の二次作家様

二次小説は同じ原作ありきで書いている作品なので、どうしても似てしまう部分はあると思います。
意図的にパクったものでない限り、仮に(似ている)と思ったとしてもある程度流すことも必要であると言うのが私の考えです。
それはお互いにです。

>自分が意図せず似たものを書いたのなら
>相手がそうであってもおかしくないはずです。

あなたが書かれたこの文章に答えは集約されているのではないでしょうか。
この考えがあるのでしたら

>「真似されたのか?」
>と心ざわつきます。

こうなった時の対処法は、あなたにとって簡単なはずです。
自分が意図せず似たものを書いたのだからきっとこの人も(相手も)そうなのだろうと思う事です。

真相はわかりません。
「真似しましたか?」と聞いたところで本当のところの答えは返ってこないでしょう。
だとしたら、ここは自分の中で流すしかありません。

交流を絶ったとのことですが、逆の発想もあります。
親しく交流をしていれば同じ悩みをもっていることが分かったり、また、仮に真似されたかな?と思ったとしても違った印象を持つことも出来ます。
その際、可能ならば複数の作家との交流をもたれることをお勧めします。
同ジャンル、同カップルを好きな作家同士と言っても人間性は様々。
残念ながらあなたと合わない人もいるでしょう。
複数の相談出来る人、愚痴をこぼせる人を持ち、その中で本当に気の合う作家が見つかれば二次創作活動で消耗して行くと言う事は少なくなっていくと思います。

今さら作れないと言うのでしたら、もちろんこちらに書き込んでいただいて構いません。
あなたはきっと真面目で正義感の強い方なのでしょう。曲がったことが大嫌い。
二次創作活動は、目を瞑ってあえて気付かない振りが必要なところもあります。
消耗していると感じた時は少し離れてみるのも手です。

あなたが胸を張って「自分の作品は自分から出たものである」と思えるでしたら、堂々と自信をもって作品を発表されて下さい。
またいつでも吐き出しに来て下さい。

No title

匿名希望の二次作家 様

こちらこそ、うまくご真意を汲み取れずに
申し訳ございませんでした。

今、思いますことを手短に申し上げますと、
直接クレームが来ていないのならば
起きていないマイナスイメージはできるだけ払拭し
良いものが書けた、と感じた達成感を大事にされて
楽しんで書いて行かれると良いと思います。

そんなにご自分に厳しくなさらずに、
「ご自愛」なさってくださいね。

また、見当違いの文章だったらごめんなさいです。

No title

うまく表現できずすみません。
私自身は自分の作品が自分から出たものである事に
自信を持っております。
そしてどなたか特定の方を指しているわけでもありません。

私がお聞きしたかったのは
剽窃したと断罪される時の境界のようなものです。
自分が意図せず似たものを書いたのなら
相手がそうであってもおかしくないはずです。
その迷いの中におられる方が
少なからずいらっしゃるのではないかと思ったのです。

いいものが書けたと思っていたのに
つい見てしまった別の方のお話で
先に発表された似たものを見ると
さっきまで輝いて見えた自分の文章が
手垢のついたみすぼらしいものになってしまいます。
苦労して書いたのならその苦労の分その落胆は大きいのです。

自分より後に発表されたものだと…
「私も人をinspireする程偉くなったか」
などと思える時もあるのですが、
大抵は
「真似されたのか?」
と心ざわつきます。

私が剽窃と断罪されたわけでもなく
どなたかを断罪したいわけでもないのですが
こうした事に消耗していくことを虚しく思ったので
皆さまにお聞きしたかったのです。

No title

匿名希望のドラマ二次作家様へ

一度コメントを書いたのですが、
勘違いをしていたので書き直します。

剽窃について、ですが
被害者の作家の心情については、
Crescent(瑞月)さんが丁寧に
綴ってくださっていますし
with you..さんも機会あるたびに
語ってくださっていますので、よく読んで
考えていかれれば良いのではと思います。

ご自分の作風に不安をお持ちであるのなら
思い切って、別の二次作品を書かれるか、
同じドラマの二次作家さんの応援団に徹して
共に楽しむのも良いのではないでしょうか。

それでも、どうしても書きたい、というお気持ちなら
他の方が仰っているように周囲に納得していただけるよう
気遣いされることが必要と思われます。

面倒と思われるか、好きなことをするための
最小限の努力と思われるかは
あなたのお気持ち次第でしょう。





No title

匿名希望様へ

私はただの読み手専門で、書き手様の心はわかりませんが
読み手側からの見解を書かせていただいてもよろしいでしょうか。

私は色々な二次小説をブログだけじゃなくPixivでも読みますけど
その際、最初の説明書きに
「ほかの作家の方の作品は忙しくて読めておりません
もし似たような作品があり、作者様など何か都合の悪いことがございましたらぜひご一報ください。」や
「○○さんもしくは読者様と〇〇なシチュのお話があったらいいねと盛り上がりこの作品を書きました。」
など、出所や、作品を書いた動機、もしくは思いついたきっかけなど
一言書いてあれば「あぁ、偶然似たのだな」と思うのではないでしょうか。

そういうのが無しに、ただ作品が置かれて似ているのが多いと「誰かの真似かな。」と思われてしまうと思います。

もしそういう但し書きが無くて、他のブログや支部のアカウントで同じような話ばかり書かれていると、自分がブログやアカウントの常連だと「似たようなの沢山有りますよー、真似だと言われてしまうので気を付けたほうが良いですよ」と一言管理人様達にお知らせすると思います。 それは、中傷コメントではなく、自分の好きなブログがいらぬ疑いをもたれ荒らされないためです。 

 時々、同一作品で同一CPで「○○なシチュで作品書いてください。」とリクエストする読者さんがいるみたいですが、私だったら同じようなシチュで書かれている作家さんがいないか一応チェックしてからリクエストします。

どうしても同じ作品を読んでいて、作者さんの多いものだと偶然似てしまったり、無意識に同じようなお話になったりすると思いますが、エチケットとして一言書くだけで読み手さんにも、書き手さんの受け取り方も随分違ってくるのではないかと思いました。

No title

あるドラマの二次小説を書いております。
そのドラマでは後発ですので
時折自分の発表した物、
若しくは発表しようとするもので
よそ様と似ているものを拝見することがあります。

当初はその都度書き換えておりましたが
長く書いておりますと
前後のつながりから簡単には
書き換えできなくなってまいります。

最近では書き換えずにすむように
よそ様の作品は読まなくなりました。
それでも似ているものもあります。

ですから、自分より後で発表されたもので
自分と似たものを見ても
似ているのは偶然で
その方も私のように
「真似してると思われたら嫌だな」
と感じているのでは?
などと考え始めると
安易に剽窃されたとは言えなくなってきます。

気づいた時点で相手様に連絡したこともありますが
自分から出たものなのに…と思い始めると
わりない気持ちになってきます。

そしてブログを続けるのが面倒になってきます。

他の作家様は剽窃かそうでないかを
どう見極めておられるのでしょうか?
また、どのように気持ちを処理しておられるのでしょうか?
私はブログを続ける為に
人と関わらないという選択をしてしまいました。






No title

こんばんは。

「わかるわぁ~」と思いながら
読ませていただきました。

二次作品を発表する時に
自分の感性に基づく解釈を
他の人に理解してもらう、ということは
一番楽しいはずなのに、
「ずるい人」に利用されてしまうのは
本当につらいですね。

書き手さんも大変な作業だとは思いますが、
完成まで、しかと見届けさせていただきます。

無理なく、書いてくださいね。
続きを気長にお待ちします。
プロフィール

Author:with you..

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